紅茶好きの方なら「アールグレイ」という紅茶の名前を聞いたことがあると思いますが、どんな種類・性格のお茶なのかご存知ですか?
アールグレイというと、アッサムとかダージリンなどと並んで、紅茶の産地の名前のことだと思っている方が、それはもうたっっくさんいます。
でも、違うんですよー。アールグレイとは、紅茶にベルガモットの香料で香りをつけたもののことを指します。
主に、タンニンが少ない中国茶やセイロン茶が使われることが多く、いわゆるフレーバーティーの一種です。
そもそもは、1830年代、中国に外交使節として滞在していたイングランドのグレイ伯爵が、中国で聞いた、紅茶に着香する製法をロンドンの紅茶商ジャクソン社に教えたことから始まります。
「Earl」というのは「伯爵」の意味で、「Grey」というのは人の名前です。つまり、アールグレイとは「グレイ伯爵」という意味なんですね。
その後、ジャクソン社は独自に研究を重ね、このアールグレイを発売したところ大ブレーク。当時「香りにおいて並ぶものなき絶品」とまで高い評価を受けました。
イギリス王室をはじめ、デンマーク、オランダ、スウェーデンの王室からも用命を受け、ジャクソン社は、このアールグレイの発売によって一気に紅茶商としての地位を確立したのでした。
同社は、一定のブレンドに名前をつけるやり方をその後も続け、アールグレイ以外では「ロンドンデリー婦人」「ミルトン博士」といったブレンド茶も発売されました。
しかし、ご存知の通り、現在も残るのはアールグレイのみです。
ベルガモットには、精神を安定させるホルモンバランスを調整する効用もあるとされています。根強い人気は、21世紀も衰えるこはないでしょう。
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