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先週のコラム「無農薬でお茶を作るには・後編」で「マスカットの味と香りを出すのは、グリーンフライ(ウンカの一種)が茶園に飛来し、茶葉をかじることによって生じます。グリーンフライがかじったところから、自然発酵がおこり、マスカットの味と香りを出します」と書きました。今回は、その続編です。 グリーンフライというのは、日本では「ミドリヒメヨコバイ」という名前で知られていて、特にお米に群がって大きな被害をもたらす害虫です。
紅茶は、生葉を摘んできたら乾燥⇒揉むことによって発酵させる「発酵茶」。ウーロン茶は、一旦発酵させたものを途中でストップさせる「半発酵茶」。お茶の発酵というのは、リンゴの皮を剥いてしばらく放置しておくと、表面が黒く変色するのと同じ現象のことです。 一方、日本茶(緑茶)は、収穫した生葉をまず蒸して発酵を止める「無発酵茶」です。(当店でも販売している「深むし茶」は、蒸し時間を長目にした製法のお茶のことです。) つまり、発酵製法のお茶には、体長2,3ミリの昆虫がかじることで微発酵が生じ、好影響を与えても、発酵させてはならない日本茶(緑茶)をたとえわずかでも発酵させるので、当然、品質を落としてしまうことになるわけです。 同じお茶の樹でも、種類によっていろいろなことが変わってくるものですね。(山内) |
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